
展覧会風景より
アイティーエル株式会社では、一人でも多くの方が美術館や博物館を訪れるきっかけとなるべく、2020年7月より【ミュージアム・レポート】を開始いたしました。
困難な状況下においても美術館・博物館ではさまざまな企画や対策をおこなっていることから、全てのアートシーンに対してこれからも変わらず応援していくべく、アイティーエルも継続して情報を発信していきたいと思います。
今回は、ニューヨークを拠点にグローバルな活躍を見せる現代美術家・松山智一の東京で初となる大規模個展、麻布台ヒルズ ギャラリーにて開催中の「松山智一展 FIRST LAST」( 会期:開催中~ 5月11日(日) )をご紹介します。
松山智一(まつやま・ともかず)とは?

松山智一 (プレス内覧会より)
1976年岐阜県生まれ、ブルックリン在住の松山は、クリスチャンの両親の元で育った幼少期、アメリカ生活を送った少年期、帰国子女として過ごした青年期、そしてニューヨークでアーティストとして活動を始めて現代に至るまで、日本とアメリカという2つのルーツを持っています。
マイノリティの経験を持つことから、独自の視点を通して世界を捉えなおし、異文化間での自身の経験や情報化の中で、移ろう現代社会の姿を芸術により新たな共感を生み出そうと試みています。
彼の作品は、東洋と西洋、古代と現代、具象と抽象といった両極の要素を有機的に結びつけて再構築させ、自身で作った何千という色のストックから生み出される鮮やかな色彩や、精緻な描線が特徴的な絵画を中心に、パブリックアートとしての彫刻やインスタレーションなども注目を集めています。

展覧会風景より
これまで、アメリカで最も有名な壁バワリーミューラルでの壁画制作(ニューヨーク/米国、2019年)や、《花尾》(新宿東口駅前広場、東京、2020年)、《Wheels of Fortune》(「神宮の社芸術祝祭」明治神宮、東京、2020年)など、大規模なパブリックアートプロジェクトも手がけています。
近年の主な展覧会には、「Mythologiques」(ヴェネツィア/2024年)、「松山智一展:雪月花のとき」(弘前れんが倉庫美術館/2023年)「MATSUYAMA Tomokazu: Fictional Landscape」(上海宝龍美術館/2023年)があり、2025年2月までパリのルイ・ヴィトン財団でも作品を発表していました。
本展覧会について

展覧会風景より
「松山智一展 FIRST LAST」は、ニューヨークを拠点にグローバルな活躍を見せる現代美術家・松山智一の東京で初となる大規模個展です。
四半世紀にわたって現代アートの本場ニューヨークで活動し、いまや世界が注目する次世代のアーティストのひとりとなった松山の日本初公開となる大規模作品、19点を含む40点以上が展示。
会場では、松山の特異なアイデンティティを通して捉えたグローバルな現代社会のリアリティを、迫力ある色彩と壮大なスケールの絵画で体感できます。
本展覧会の見どころ
日本初公開や最新作を含む40点以上が集結

展覧会風景より《We Met Thru Match.com》
横幅6mを超える絵画作品《We Met Thru Match.com》は、まだ世界から注目される以前の松山が数か月にわたり昼夜を問わず描き、キャリアのターニングポイントとなった大作です。
さらに本展では、これまで上海やヴェネツィア、ロンドンなどで発表され、海外でしか見ることの出来なかった日本初公開作品や最新作19点など、代表作と合わせて40点以上が展示。
壮大な絵画や空間に広がる巨大な立体など、松山智一の近年の作品群が東京・麻布台ヒルズ ギャラリーで一堂に会します。
アメリカ社会の諸問題に着眼した新シリーズ「First Last」を発表

展覧会風景より
また会場では、展覧会タイトルにも冠した“最初で最後”を意味する新シリーズ「First Last」を発表。
作品は、二極化が進む政治が引き起こす分断、格差や対立、ジェンダー平等のパラドクス、情報操作やフェイクニュースなど、アメリカ社会が抱える諸問題を起点に展開され、そこには「後の者が先になり、先の者が後になる」という松山からの謎めいたメッセージが込められているといいます。
本シリーズでは松山が、アメリカ社会が抱える諸問題を起点に、自身の特異な背景がもたらす独自の視点を通して世界を捉えなおし、芸術によって新たな共感を創り出します。
同世代の表現者たちと手掛けた共作も

ISSEY MIYAKEとのコラボレーション
ニューヨークでキャリアをスタートした松山にとってクリエイティブ・コミュニティとの接点は日常であり、様々なジャンルの表現者との交流のなかで表現領域を拡張してきました。
日常性と社会性をアートの文脈でどう捉え、表現できるかを常に模索してきた松山は、同時代を生きる彼/彼女らとの自然発生的に生まれる対話が時代の声になると考えています。
本展の地下1階の麻布台ヒルズ ギャラリースペースでは、そんな松山と共鳴する他表現者と協業した数々の共作を紹介しています。
最後に
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プレスより
アートは美術館という閉じた空間で限られた人のみに鑑賞されるのではなく、社会の中に解き放たれ、文化のインフラとして機能することを考え続けてきた松山智一の想いと共鳴し、展覧会開催を記念して麻布台ヒルズ 中央広場にて、松山智一の屋外作品3点が期間限定で展示されています。
その他、ジャヌ東京5Fの「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」では、本展とのスペシャルコラボレーションとして、2025年3月15日(土)~5月11日(日)の期間限定で「アフタヌーンティー with Art by Tomokazu Matsuyama」が提供されます。
【情報】
展覧会「松山智一展 FIRST LAST supported by UNIMART GROUP」
会期:2025年3月8日(土)~5月11日(日) 会期中無休
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
住所:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズガーデンプラザA MB階
開館時間:月〜木・日曜日 10:00~18:00、金・土曜日および祝前日 10:00~19:00
※入館はいずれも閉館30分前まで
ホームページ:https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/index.html